線維筋痛症

頭痛・顎関節症・腰痛・線維筋痛症などの筋筋膜性慢性疼痛への新しいアプローチ

線維筋痛症

私の医院での線維筋痛症の治療成績

 治療前の診査に、線維筋痛症の診断基準を使うようになって、1 年半になります。それ以前にも、全身の慢性疼痛、疲労感、嚥下時の違和感、朝の体のこわばり、睡眠障害、集中力の低下などの症状を持つ患者さんの治療は経験していましたが、自分が治療しているのがどんな病気なのか明確でなく、どうもすっきりしない気分でした。「不定愁訴」や「自律神経失調」ではあまりに漠然として、科学的ではないですから。
 振り返ってみると全体の30%近くは、線維筋痛症の診断基準に合致していたように思います。診察した患者さんの症状の程度は、つらいながらも日常生活が送れる患者さんから、ほとんど何年も寝たきりに近い、常に介護が必要な状態まで様々でした。
 このような症状をどのように表現すればいいのか困っていたのですが、線維筋痛症の診断基準を取り入れてから、とてもまとめやすくなり、治療の経過もすっきりと記述できるようになりました。治療法の評価が明確になり、その結果、治療テクニックが進歩しました。その上、線維筋痛症の神経生物学的研究を調べた結果、トリガーポイントを参照して顎位を決める私のテクニックが、神経生物学的にも根拠があることを知り、その線維筋痛症に関する神経生物学的知識を応用して、治療成績を向上させることも出来ました。
 2004年度は5名の線維筋痛症患者さんの治療を経験していますが、4名で痛みと倦怠感が消失、1名はときに痛みや倦怠感があるものの、以前とは比較にならないほど軽くなり、薬物療法に比較して格段に良い結果が得られています。
 治療開始前には、5名中2名は就業しているものの、続けることが出来そうもない状態でしたが、現在は仕事を続けることに不安はないと語ってくれています。残り3名は治療開始時には仕事を止めていましたが、現在は働く自信が出来たとのことで、治療担当者としてうれしい限りです。(2006年8月現在、5人全員が通常の生活に復帰しています。)
 このような結果が得られたのも、線維筋痛症の知識を取り入れて、治療テクニックの改善ができたからだと思います。